同志社大学でのジンブンアトラスの実践(2022年10月)
グローバル地域文化入門セミナーで、第五回内国勧業博覧会の風俗画報を題材に問いを立てる。
同志社大学グローバル地域文化学部の入門セミナーで実施したジンブンアトラス。講義名は「ジンブンアトラスを用いた問い立ての実践」。 題材は、明治36年に大阪で開催された第五回内国勧業博覧会の会場を描いた『風俗画報 臨時増刊』。産業振興という国家プロジェクトの巨大イベントを描いた絵図を前に、学生たちが「問いを立て、重ね、相対化する」プロセスを体験しました。 「問いを解くこと」ではなく「問いを立てること」こそが探究の出発点であり、問いを重ねることで自分の価値観が相対化されていく──人文学の面白さの核心を大学1年生に伝える回となりました。
ワークショップの進め方
人文学とは何かを共有する
「人文学=自分を通じて人文を探究すること」「人文=人が作り上げたさまざまなテクスト」という定義を共有。学問分野ではなく、自分とテクストを関連付ける行為として人文学を捉え直す。
テクストと出会う
1903年の第五回内国勧業博覧会を描いた『風俗画報』をテクストとして提示。明治期の国家プロジェクトという背景を解説する。
一人で問いを立てる
気づき・違和感・疑問を付箋に書き、できるだけたくさん出す。スマホで調べるのは禁止、丁寧な字で大きく書く。
みんなで問いを深める
出てきた問いの中からいくつか選び、チームで対話しながら問いを深めていく。「文脈」「メタ」「場所」「人」「時間」「定義」などの切り口で相対化する。
取り組みたい問いを発表する
自分が最も取り組みたいと思った問いを、その理由と合わせて口頭で発表。まとまらなくてOK、人の気づきは否定しない。
実践結果
学生たちは、1枚の絵画的資料から自分だけで数多くの問いを立てられることに驚きと面白さを感じ、対話を通じて問いを深める体験を得ました。「人文学とは何か」の実感を、講義ではなくワークショップで体得する回となりました。
参加者の声
当日の様子
