| 開催日 | 2023年2月5日 |
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| 会場 | 東海高校(サタデープログラム 第3部) |
| 参加者 | 東海高校サタデープログラム参加者 |
| 利用テクスト | 東京国立博物館蔵「紙本著色 法然上人絵伝」(巻第8、法然の晩年から極楽往生までを描いた部分) |
東海高校サタデープログラムでのジンブンアトラスの実践
「法然上人絵伝」を題材に、Googleフォームを使った大人数向けジンブンアトラスの新形式を実践。
東海高校のサタデープログラム第3部で実施したジンブンアトラス。講座名は「気づきからはじまる人文学 ージンブン学をジブンごとにー」。 テクストは、東京国立博物館蔵の「法然上人絵伝」巻第8。法然が土佐から京都に戻り、東山大谷で示寂するまでの晩年を描いた絵巻物です。念仏を説き続けて極楽往生する法然の姿と、弟子たちや庭の様子、犬や調度品など、画面に描かれた細部すべてがテクストとなる情報量豊富な題材でした。 本実施の特筆点は、「1人のファシリテーターが多人数に対応する」運営上の制約に合わせて、Googleフォームでの気づき入力という新形式を試したことです。付箋を物理的に貼る代わりに、参加者が自分のスマホから気づきをフォームに投稿し、全員の回答がリアルタイムで集約される仕組み。大人数に対しても機能するジンブンアトラスの形式を模索した実験的な回となりました。
ワークショップの進め方
テクストをじっくりと眺める
「法然上人絵伝」を5分間、隅から隅まで眺める。何が描かれているか、どんなテクストなのかを自分の目で確認する時間。
気づきをフォームに入力する
10分間、気づいたことをスマホからGoogleフォームに入力。どんなことでもOK。スマホで調べるのは禁止。他の人の回答もリアルタイムで見えるので、それを見ながらさらに気づきを重ねていく。
チームでテクストと気づきを眺める
10分間、チームに分かれて、テクストと集まった気づきを眺めながら対話。気になるコメントを取り上げて、そのコメントを分解したり、問いかけたりする。
気づきを「分解」して問いにする
15分間、「だれが」「いつ」「どこで」「具体的にどんな」「他のものは」「そもそも●●って」「本当にそう」「もしそうじゃなかったら」といった切り口で気づきを分解し、問いの形へと育てていく。結果をフォームに入力。
実践結果
参加者からは、法然上人の晩年という絵巻物の細部──犬の存在、調度品、登場人物の服装、畳と板の間の違いなど──に着目した具体的な気づきが多数寄せられました。1枚の絵から、美術史・建築史・風俗史・宗教史と多方面の問いが自然に派生していくことを、参加者自身が実感する回となりました。
